黒田藩傳柳生新陰流兵法 教傳目録
【九箇之太刀】 |
必勝 |
逆風 |
十太刀 |
和卜 |
捷徑 |
小詰 |
大詰 |
八重垣 |
村雲 |
【天狗抄太刀数構八】 |
花車 |
明身 |
善待 |
手引 |
乱劔 |
二具足 |
打物 |
二人懸 |
【奥儀之太刀】 |
添截乱截 |
無二劔 |
活人劔 |
髙上 |
極意 |
神妙劔 |
【印可之太刀】 |
八箇必勝(是極一刀) |
【廿七箇条截相】 |
序 上段三 |
中段三 |
下段三 |
破 折甲二 |
刀捧三 |
打合四 |
急 上段三 |
中段三 |
下段三 |
【丸橋】 |
雷刀取勝勢 |
中段取勝勢 |
下段取勝勢 |
【無刀取】 |
無刀勢 |
手刀勢 |
無手勢 |
※尚、最近、当会に対して、無免許で活動されている肥後新陰流の関係者が、ホームページに抜粋している目録や記事を見て、妬みから執拗に当会のネガティブキャンペーンを繰り返しております。
当会を一方的に、正統性がないと誹謗中傷しておられる方が出てきておりますので、本意ではありませんが、門下生を守る為にも、この場を借りて、ホームページを通じてご忠告と警告を致します。
正規な尾張柳生の会派で、天狗抄以上を許された方や免許皆伝者であれば説明の必要は全く有りませんが、印可之太刀の八箇必勝(是極一刀)、丸橋(転)、無刀取にあっては、江戸柳生、尾張柳生にあっても、柳生家の慣習で目録にあえて詳細を記載しない場合が多いものです。
八箇必勝(是極一刀)は、廿七箇条截相の急之太刀と類似技法で同一視されるものであり、口伝で伝わっているものです。江戸柳生で印可の太刀と呼ばれていたのはその為です。ですから廿七箇条截相が伝わっているということは、必然的に八箇必勝(是極一刀)も存在するのは当たり前で、基本的な教養の話です。
最近、無知と経験不足から、肥後新陰流の方が、八箇必勝(是極一刀)は、江戸柳生や他の師家には伝わっていないと批判されたり、偏見と固定観念で、誤った記事を流布されております。
しかし、柳生家信と柳生十兵衛の流れを汲む高杉晋作の皆伝巻物にも、八箇必勝は、是極一刀としてきちんと記載があり、一般的に公開されております。江戸柳生開祖である柳生宗矩の兵法家伝書にも記載されていますので、伝統芸能に興味を持たれている皆さまが、誤った会派の情報に惑わされないように、ここに正しておきたいと思います。
全国に現在している江戸柳生の伝書内容を数多く目にすれば、誰しも自ずと気づく話ですが、柳生利厳系の尾張柳生に存在する技法は、柳生宗厳の意向で徳川将軍家の剣術指南役を務めた柳生宗矩系の江戸柳生にも、基本的に伝わっていた事は、伝書内容からも明らかであり、わざわざ論ずるに値しません。
また江戸柳生家やその他の師家の伝承を殊更に貶める様な不要な言動は、古武道家として間違っております。
そして、ホームページでは基本的に巻物や口伝の一言一句を掲載する場ではありません。通常、どの会派であれ、皆伝印可を受けていない破門された会派や、伝位制度が崩壊した会派を除いては、伝統的に古式に則り、誓紙血判を差し出した後、親子・兄弟であってもその全容を伝えないしきたりが日本の伝統芸能には存在します。
その様な古流の伝統的な背景から、門下生以外の部外者には、口伝や秘伝は伏せて、ホームページでは抜粋して紹介される事が一般的であり、殊更に自分の会派と教伝の順番や教授方法が異なるからといって批判されるようなものではありません。
当会がどの様な教伝体系や順番で教授をしようが、印可を受けていない部外者である肥後新陰流の方には全く関係のないことです。
本来、教伝とは、学ぶ側の人柄や実力、取り組み姿勢などを総合的に会派で判断をしながら、個々にその方への教伝速度や教授内容を変化させて対応するものです。部外者から教伝方法や教授する順番を批評されたり、押し付けられる話ではありません。
無刀取も柳生家信の印可状や外物他流と呼ばれる江戸期の巻物に記載もあり、尾張柳生同様に柳生家において古くから口伝で伝わってきたものです。
天狗抄の先にある添截乱截以降については、柳生家では、極意なので、俗称として、古くから奥儀太刀と呼ばれています。江戸柳生や柳生家信系統の師家においても伝わっているものですし、巻物に敢えて奥儀太刀とわざわざ書かれている様なものではありません。技名だけ書かれてあったりするのは、極意であるからこそ奥儀とわざわざ記す必要がないからです。
正規な会派で師匠から印可を許され、誓紙などの伝統儀式を経験されたり、実伝を正式に学ばれておれば良く分かりますので、本当の免許皆伝者である師匠筋から、門下生としてあるべき道徳心や伝統的なしきたり、目録や技法について詳細をお聞きし、一から学ばれてください。
伝統芸能につきましては、その時代に生きた訳ではありませんから、流祖の頃と寸分も技が変わっていないとは全く思いませんし、変遷は少なからずどの流儀や会派であれあるものです。ただ、どの会派であれ、印可の有無に関わらず、流祖伝来の流儀を誤伝が出来るだけ少ない状態で、次の世代に繋げていけるよう、そうありたいと努力されているものですから、その点を理解して頂けたらと思います。
尚、黒田藩主黒田長政(疋田新陰流の免許皆伝者)の子孫である先代は、ホームページに記載しています通り、黒田藩伝の新陰流皆伝者となった後、修業のうえ、関連性のある尾張柳生の皆伝印可も頂いておりました。
古武道家であれば、関連する他の系統からも古伝を真摯に学ぶ事は当然であり、学んだ経歴をもって、黒田藩伝として正統性がないかの様な誹謗中傷はやめた方が良いと思います。会派により伝わった口伝や技法、教授方法はそもそも違うのですから、日本の伝統芸能に興味のある方や初めて学ぶ方が、自分が学びたい、正しいと思う伝の会派で学び、その伝を伝承されていかれたら良いだけの話だと思います。
考えを押し付ける誹謗中傷は、これまで先師が育んできた肥後新陰流の名声を汚すばかりで、負の連鎖しか生みませんし、生産性は全くありません。
誹謗中傷者は、すでに特定しております。不必要な誹謗中傷は、自らが被疑者となり逮捕されるばかりか、大切なご家族、自分の大切にされている師匠、学ばれている会派の皆様、既に独立されて一派を形成されている方々にも大きな影響を与えて迷惑がかかります。また、肥後新陰流で師事する師匠の品位、会派や門下生の品位を著しく落としていることに早く気づかれるべきでしょう。
私は法的な手段には全く抵抗がありません。名誉毀損(刑法第230条、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金)で告訴され逮捕される危険性も踏まえて、自分の言動にはお気をつけになられる方が良いでしょう。
他の会派の誹謗中傷に専念される時間があるのならば、ご自分の腕を少しでも磨き、伝統芸能を後世にきちんと伝えていく努力をされる事の方が、恩師や流祖の願いにも通じ、恩に報いることに繋がると思います。
周囲への影響の大きさを良く理解され、ご自分が学ばれている伝統流儀の伝承に専念されることを祈念しております。